みなさん、こんにちは!
舘野です。
各コーチからのお知らせや前回のレポート、Instagramなど、各所を賑わせていた全中も無事に終了しました!
すでに知っている方も多いかと思いますが
…… 両国中(井上君、杉山君)男子4×100mリレーで6位入賞!
また、100mハードルでは堂端さんがB決勝(TR)進出!
そして、井上君が100mではセカンドベストを記録!
初めての全中という大舞台でも、それぞれが結果・記録ともにハイパフォーマンスを発揮してくれました。
今回は「山口全中レポート」第二弾!「初めての全中!現地の激闘の舞台裏!」と題してお話してみようと思います。
前回は、20年前の舘野コーチの全中を「選手」として振り返りましたが、今回は20年後の「現在」に時を戻します!出場した選手たちにとっても、RFFにとっても、そしてコーチとしての僕にとっても初めての全中。
現地にいたからこそ見えた選手たちの表情や会場の雰囲気、その舞台裏をみなさんにお伝えします!
20年前とは違う、今の全中

今回の会場 山口・維新百年記念公園陸上競技場
20年ぶりに全中へ来て、まず感じたこと。
それは、「競技レベルも、戦い方も大きく変わったな」 ということでした。
とんでもなく上がっている競技レベル
保護者のみなさん、選手、そしてコーチたちも感じていることだと思いますが……
実際に、年々全中の参加標準記録は高い水準になり、100mでは中学生でも10秒台を記録する選手が増えています。
さらに実力も拮抗し、100分の1秒、1000分の1秒が勝敗を分ける世界になっています。 舘野コーチが出場した20年前とは、記録の水準も大きく変わりました。

2009年時の全中出場のための標準記録
…僕が出場した2006年は古すぎて情報が見つからず(笑)
2009年のものです。記憶では同じ水準のはずです!
そして、今年の標準記録はこちら。

今年2026年時の全中出場のための標準記録
競技の世界では、記録が更新されていくのはある意味で当然のことなのかもしれません。
しかし、コーチを含めた大人たちからすると、 「昨年までなら全中に出られたのに……」 という選手が出てくるのも事実で本当に悩ましいところです。
一方で、今を生きる選手たちにとっては、先輩たちが出した記録が、 「中学生でもここまでできる」 という証明にもなっています。
だからこそ、今の記録を見て最初から「無理」と決めつけるのではなく、臆せずチャレンジしてほしいと思います。
ルールと環境の変化|「勝ち上がり方」も変わった
もう一つ大きく変化しているのが、大会での戦い方です。参加人数や暑さへの対策などもあり、競技によっては勝ち上がりの仕組みも変化しています。

暑さ対策で競技時間も夕方開始。試合前の堂端さん、氷嚢と日傘で暑さ対策◎
例えば、以前のように「予選の組で上位に入れば次のラウンドへ」という考え方だけではなく、全体のタイム上位から決勝やB決勝(TR:トライアルレース)へ進む形式もあります。
つまり、「この組で何着に入れば大丈夫」ではなく、一本一本で自分の力を出し切ることが求められる。
一方で、短距離種目では、そのときの風などのコンディションが結果に影響することもあります。
だからこそ日頃からコーチたちは、 「最初から全力を出そう」 「周りではなく、自分の走りに集中しよう」 と伝えています。今の全中を見ていると、そうしたことの重要性を改めて感じました。
そして、自分ではコントロールできないことが起きるのもスポーツです。 だからこそ、日頃の行動やスポーツマンシップも含めて、 「運も味方につけられる選手になろう!」 そんなことも選手たちには伝えていきたいですね。
この20年間…令和に入ってから特に中学生を取り巻く競技環境は大きく変わっています。
では、そんな厳しい全国大会に初めて挑むRFFの選手たちは、どんな様子だったのでしょうか。
初めての全中。現地に入った選手たちの様子は?
東京から遠く離れた山口県。 普段とは違う競技場。 IDによって行動できるエリアも決められ、全国からトップ選手が集まる。 しかも、全員が初めての全中です。
「きっと、緊張しているだろう」
「普段とは全然違う表情をしているんじゃないか?」
「その緊張した顔、写真に撮ってやるぞー!」
と思いながら、選手たちのところに行って様子を見てみると―
・・・
「いつもと変わらん!!笑」

試合前の2人。いつも通り(笑)
いつもと変わらず仲間と談笑している選手もいれば、リラックスした笑顔を浮かべる選手もいます。
表情だけを見ると、 「本当に全国大会の直前なの?」 と思ってしまうほどでした。
でも、実際に話を聞いてみると、 「なんか、いよいよって感じですね」 「んー、わかんない……」 「自己ベスト出したいです!」
反応は様々でした。
しっかり気持ちを作ってきている選手もいれば、自分でもまだよく分からない緊張やプレッシャーを感じている選手、明確に目標を持っている選手もいました。
表面上はいつもと変わらなくても、それぞれの選手の中では、少しずつ「全中」が始まっていたのだと思います。
いよいよ競技開始!サブトラックで見えた選手たちの成長
ウォーミングアップが始まります。
会場での様子は・・・
と言いたいところではありますが、ウォーミングアップ会場も当然ID規制の対象です。 配布されるIDの数も限られているのでコーチ・マネージャーなど全員が入れるわけではありません。 これは全中に限らず、インターハイ、インカレ、日本選手権などでも同様。 コーチたちは誰がどの選手についていくのか頭をフル回転させてます。
ですので、アップをしているサブトラック近くまで移動して選手の様子を伺います。
各自で疲労度合いのチェック、ミスが発生やすい箇所の確認、本番会場の風向きを考慮したプランニング。
サブトラックのフェンス越しに選手たちと会話をしていく中で 「コーチがずっと横にいなくても、自分たちで考えられているな」
普段の練習では気付きにくいですが、 「選手たちはしっかり成長してるんだな」 と少し感動しました。

サブトラックの様子。
緊張のピークを越えて、いざ予選のスタートラインへ
いよいよレース直前。 選手たちは招集場に向かいます。ここから先は、コーチも一緒には行けません。 選手たちも緊張のピークに差し掛かっています。最後にかけられる言葉はほんの少し。
「まずは予選、いつも通り行こう」
「表情固すぎるよ!笑顔でいこう!」
そう声をかけてコーチたちは選手を送り出しました。 あとは、本人を信じるだけです。

いざ本番!がんばれ!
―そして、いよいよ全国大会のスタートラインへ。
結果は―
100m:セカンドベスト👍
100mハードル:B決勝(TR)進出👏
4×100mリレー:決勝進出🎉
力を発揮できたレースもあれば、それぞれが掲げた目標に届かず涙を流したり、強がってはいるものの悔しさが滲み出ていたり。
まさに勝負した直後だからこそ、いろいろな感情が入り混じっていました。しかし、まだ選手たちの戦いは終わりではありません。 なぜなら選手全員次のラウンドを控えていたからです。
クールダウンが終わる頃には気持ちが切り替わっていました。
初めて迎える全中の決勝へ
大会のラウンドが進むにつれて、会場の雰囲気も少しずつ変わっていきます。
予選を終え、いよいよ決勝。
勝ち上がるたびに、当然ながら残る選手の数は少なくなっていきます。
ウォーミングアップ会場にいる選手も一気に減っていきます。 予選の時は、混雑していて、思うようにアップができなかった場所が急に広く感じるようになります。
すぐ隣には全国の予選を勝ち抜いてきたライバルたち。
「ここには全国のトップしかいない」
会場の空気も、それまでとは明らかに違いました。 ピリピリとした緊張感は外にいても感じます。

決勝直前。選手たちが自分たちで士気を高めていた様子が印象的でした。
不安を吹っ切り、完全に「勝負師の顔」になった選手たち
そんな中、選手たちの表情にも変化がありました。 予選前には、どこか不安そうにも見えた表情でしたが、決勝を前にした選手たちは違いました。
不安がなくなったわけではないと思います。 緊張だって、間違いなくしていたはずです。
それでも、 「ここまで来たら、やるしかない」 そんなふうに気持ちが吹っ切れたような、完全に「勝負をする選手」の顔になっていました。
僕自身も選手としてたくさんの大会を経験してきましたが、その表情を見たとき、 「この数日間だけでも、また一つ強くなったんだな」 と感じました。
そして、いよいよ決勝|男子4×100mリレー全国6位入賞!

走り切ったトラックに一礼する井上君。
結果は― 男子4×100mリレー、全国6位入賞。
初めて出場した全中で、決勝まで勝ち進み、全国6位。
もちろん結果も素晴らしい。
でも、僕がそれ以上に印象に残っているのは、競技が終わったあとの選手や周囲の姿でした。
支えてくれたすべての人への感謝、そして早くも「次」を見据えて
張り詰めていた緊張から解放された瞬間に流れる涙。
言葉はなくても、自然と抱き合う姿。
そして、 「ほんと、頑張ったよね」 「すごいよ」 と選手たちを讃える保護者や関係者の言葉。
その光景を見ながら、 「全中で戦っているのは、スタートラインに立っている選手だけではないんだな」と改めて感じました。
選手を送り出す家族。
一緒に練習してきた仲間。
支えてきたコーチ。
応援してくれている人たち。
たくさんの人の思いと時間が重なって、この瞬間がある。
…その様子を見ながら、舘野コーチは涙を必死に堪えていました。

走り終えた選手たち。達成感に加えて、その目は先を見据えていました。
競技を終えた選手たちの表情は、とても清々しいものでした。
「やり切った!」「悔しい!」 で終わるのかと思いきや…
選手たちの口から出てきたのは、
「秋の大会に向けて記録出したい!」
すでに「次」を見据えた言葉が出ていました。
全中に出場したからこそ見えた景色。
トップと実際に戦ったからこそ感じたこと。
きっと今回の経験は、これからの競技人生につながっていくはずです。
ちなみに舘野コーチは、帰りの終電という強敵とも戦っていました(笑)
予選が終わった直後に「決勝まで残ったなら、最後まで見届けたい!」 ということで急遽延泊を決断。
時間の都合で決勝後のリレーメンバーとは直接会えず……。
そこだけは心残りでした。
次回予告|
全中を経験した選手たちは、何を感じたのか。
初めての全中。
緊張。悔しさ。喜び。決勝進出。全国6位。
この数日間の中だけでも、選手たちは本当にたくさんの経験をしました。
戦いを終えた本人たちは、この全中をどう感じたのでしょうか?
そして、今回の全中はRFFにとってどんな意味を持つのでしょうか?
山口全中レポート第三弾「全中の、その先へ」
最後は、今回の経験をRFFのみんなの「これから」につなげていきたいと思います!







