こんにちは。
スプリント講座第3弾は、「竹田一平選手によるジャンプトレーニングの極意」です。竹田選手は、高校3年生から本格的に100mに取り組み始めた短距離選手です。本格的にスプリント種目に取り組むまでは、三段跳びをメインに行っていた跳躍選手でした。跳躍のトレーニングが背景にある竹田選手にジャンプトレーニングの極意を教えていただく講座となりました。それでは、その時の様子をご覧ください。
この日のテーマとして、「バウンディングができるようになるにはどうしたらいいのか」というものがありました。竹田選手は、「バウンディング」という動きを要素ごとに分解して教えていきました。
まず始めに、足の裏のどこで接地すべきかを教えてもらいました。陸上競技の全種目において、接地の精度をあげることは競技成績を伸ばすことに結びつきやすいといえるでしょう。また、ジャンプトレーニングにあたって、ただジャンプをしていればトレーニングになるわけではありません。まずは、接地の精度を高める練習から取り組むことが大事であると竹田選手は考えています。
接地場所を確認した後、両足で直上ジャンプし、両足で着地するジャンプトレーニングを行いました。ポイントは、両足で接地する時、ピタッと一発で静止することです。この時にピタッと着地できない場合は、接地が悪いということです。足の裏の接地する場所が悪いのか、着時に姿勢や重心が崩れているかなどの可能性が考えられます。
次は、片足で接地する練習です。先ほどと同様に接地時にピタッと静止します。片足になったことで両足の時よりも難易度が上がりました。両足の時よりも良い接地をしなければ、簡単に姿勢が崩れてしまいます。接地の精度をより上げるためのトレーニングでした。
まずは両足という取り組みやすいものから練習することで、徐々により良い接地の技術を獲得するという流れです。取り組めるもの、できるものから練習するというのはとても大事なことなのですね。
その後様々なジャンプトレーニングに取り組み、仕上げとして、「前傾バウンディングからのダッシュ」を行いました。100mの加速局面に結びつく練習です。これを完璧に行うには、高度な接地技術とバウンディングしながら前傾を保つ強靭な体幹など必要になります。とてもハイレベルな練習ですが、今できる力を発揮し取り組んでいきました。
今回のスプリント講座は、ジャンプトレーニングに関する高度な技術練習であり、基礎でもあるといった内容のものでした。実際に身体を動かして技術練習したこと、竹田選手の動きを私たち自身の目で見て学んだこと自体に価値のあるものだったと思います。ただ、私はそれと同じくらいに、竹田選手が組み立てた練習内容の流れにも価値ある学びが隠されていたと感じました。
例えば、「バウンディング」という動作を獲得するにあたって、「バウンディング」のお手本をひたすら目で見て実際に取り組み何度も修正しながら獲得するという方法があります。お手本を見て真似ることで技術を獲得するという方法です。
しかし、今回の講座では、「バウンディング」を要素ごとに分解し、一つ一つの技術を丁寧に磨き上げ、少しずつ分解した要素を重ね合わせていき、最後に「バウンディング」という一つの動作に仕上げていました。まるで、数学の因数分解のような思考です。このやり方はスポーツ以外にも普遍的に利用することができるものです。
また、分解するだけでなく、獲得したい技術の要素を他の動きに置き換えることも行われていました。これは、数学の式変形のようなもので、自分が解釈・取り組みやすい形に変えて解いていくといった発想や変換する力だと思います。獲得したい技術とそれをトレーニング内容に結びつける力も大事なのでしょう。
今回のスプリント講座は、思考することの大切も学べるものでした。
良きスプリント講座でした。
参加した皆さん、竹田選手、お疲れ様でした!
(執筆:宮道)
【告知】
8月26日(金)〜28日(日)の2泊3日で長野県川上村にて夏合宿を行います。今回のスプリント講座でも教えて頂いた、ロンドン五輪日本代表の舘野コーチや、現役で日本のトップで活躍する竹田一平選手などの下で走力向上を目指します。スクール生以外も参加可能です。
詳細はHPまたは下記URLをご覧ください!
インスタグラムでRFFの日々の練習風景をアップしておりますので、
ぜひご覧ください。
RFFのHPはこちら。
#墨田陸上クラブ#墨田区走り方教室#葛飾区走り方教室#足立区走り方教室#荒川区走り方教室#かけっこ