みなさん、こんにちは!
三枝です。
はえちゃんのこころシリーズ第3弾です。
6月24日(土)のトップアスリートによるスプリント講座が行われました。
舘野コーチによる「走り方の基礎基本・ケンケン・バウンディングの極意」と、谷口選手による「腿上げ・最高のスタートダッシュを切ること」という2つのテーマでパート分けされており、それを最後に合致させて究極の走りを手に入れることがゴールでした。
私が感じたことは、トップアスリートのお手本を見て真似しながら、自分に合ったフォームを見つけていくプロセスはとても良いなということです。
練習で子供たちは、お手本通り動くにはどうすればよいのかを自分で考えながら取り組み、様々な動きを行なっていました。
最終的にそれぞれの合ったフォームを見つけたのか、無駄なくグイグイ前に進んでいる子がたくさんいたのが印象的でした。
また、自分の思った通りに走れなかったとしても、挑戦しようとする心意気がとても良かったです。
ただ教えてもらうだけではなく、それを自分の感覚や言葉に置き換えて理解し、それをトレーニングに結びつけて継続し、最後に本番で発揮するという順序が大切です。
今後、このプロセスを自分自身で一つずつ解釈して練習すれば、間違いなく速く走れるようになります。
急がれ回しでコツコツ積み重ねていってほしいと願っています。
さて、今回の講座に関連して、”感覚”というものについて、少し話をしてみたいと思います。
トップアスリートの中には、「音」を大切にしている選手も多いようです。
自分の足音で調子の良し悪しを判断しているらしいのです。もちろんそうでない選手もいますが、この感覚は私にはないので非常に興味深いのです。
周知の通り私は耳がほぼ聞こえません。補聴器を付けるとある程度聞こえる部分はありますが、それでも走っていたら、周囲の声や歓声は全く聞こえません。
小さい頃から聞こえない中で走っているので、そもそも音がなくても不安は全然無いです。仮に聞こえていたら「三枝選手が初優勝!」なんて聞こえて一生忘れない思い出になっていたかもしれないですね(笑)
聴者にとって音は大切ですが、私にとっては視覚的なものが全てになるので、目を頼って、そこに集中しています。
デフアスリートは聴力だけではなく、聴力が弱い・あるいはないことで、平衡感覚、つまりバランス感覚が劣り、それがハンディとなっていると考えられることが多々あります。
そんなハンディを負いながら戦っている選手が多いのがデフの世界です。
私の場合、動きを動画に収め確認しながら、客観的な視点を取り入れて走りの修正をしていました。
感覚的なところを言うと、自分の力を使って前に進むではなく、地面に接地するタイミングを拾い、反発をもらいながら進んでいく感じです。
それを動画で選手やコーチに見せてアドバイスをもらい、自分の感覚と答え合わせをしながら技術を獲得していきました。
そうして、走りの感覚と実際のタイムが一致できるまで反復練習する。
これが僕自身の感覚と、その活かし方でした。
選手によって感覚は異なりますが、自分の身体に向き合いながら自分に合ったやり方をみつけられるよう工夫していくのが大切だと思います。
今回のスプリント講座は、感覚と向き合い、「考える技術」を学ぶ上で、貴重な機会になったと思います。
参加した皆さんにはぜひ継続して練習に活かしてもらいたいと思いますし、なにか感覚を掴んだらぜひ私に教えてほしいなと思います。
参加者の皆さん、舘野コーチ、谷口コーチお疲れ様でした!
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