みなさん、こんにちは!
三枝です。
久々のブログ更新となりましたが、お待たせしました、はえちゃんのこころシリーズ第5弾です。
今回のテーマは、「”Coda”コーダ」です。
「コーダ」とは、『Coda コーダ あいのうた』という昨年公開された映画のことで、アカデミー賞作品賞など、主要3部門を受賞した映画なので、ご存じの方も多いかもしれません。
参考までに公式サイトを載せておきますね。
“Coda“というのは、”Child of Deaf Adults“の略語です。
「ろう(デフ=耳が聞こえない)の親を持つ子供」という意味です。
以下、公式サイトからの引用ですが、この映画のあらすじです。
豊かな自然に恵まれた海の町で暮らす高校生のルビーは、両親と兄の4人家族の中で一人だけ耳が聴こえる。陽気で優しい家族のために、ルビーは幼い頃から“通訳”となり、家業の漁業も毎日欠かさず手伝っていた。新学期、秘かに憧れるクラスメイトのマイルズと同じ合唱クラブを選択するルビー。すると、顧問の先生がルビーの歌の才能に気づき、都会の名門音楽大学の受験を強く勧める。だが、ルビーの歌声が聞こえない両親は娘の才能を信じられず、家業の方が大事だと大反対。悩んだルビーは夢よりも家族の助けを続けることを選ぶと決めるが、思いがけない方法で娘の才能に気づいた父は、意外な決意をし・・・。
お恥ずかしながら、私はこないだ初めて観たのですが、一言で言うなら、本当に「笑いあり、涙あり」のすばらしい作品でした。
調べてみると、2014年のフランス映画『エール!』のリメイクだそうです。
私は『エール!」も観たことがないのですが、観た人にとっては、どうやらすぐに「あ、これって」とわかるみたいです。
実際、物語の流れも結末も同じようなのですが、まったくそれが影響しないくらい素晴らしいと世界中から反響あったと聞きました。
とりあえず、今回Codaを見た私から言えるのは、「この週末にでもぜひ鑑賞してほしい!」それくらい推せる作品であるということです。
この『Coda あいのうた』という作品は、ろう者である私からしてもリアルなものでした。
“家族が馬鹿にされて許せない”
“家族のことで自分が馬鹿にされて自信が持てない”
“好きな人に近づきたい”
“好きな人に冷たくしてしまう”
“自分の夢を追いかけたい”
“でも、家族も支えたい”
そんなさまざまな感情が、カメラワークや空間、そして表情とセリフによって伝わってきました。
家族全員が自然体で、「日常」がリアルでした。当然、会話も下ネタだったり、笑いがあったりという場面もとても多く、一人で見ているのに、思わず吹き出してしまう場面も多々ありました(笑)
笑う部分は多分世界共通なんだろうと思いました(笑)
個人の見解ですが、一般的に聴者が特に感動されたのは、合奏会シーンだと思います。
「”無音”ってこうも意味があるのか。。。」と、今でも忘れられない鳥肌が立つシーンだったかと思いますが、私は違います。
ろう者だから音楽には無縁だと思っている人々はいるかもしれませんが、私の両親もろう者ですが、聞こえなくても家族で音楽番組は見てますし、私も運転しながら音楽も聞きます。
今だから言えるんですけど、高校の時上手とか下手とか関係なくカラオケやっていましたw
なので、私にとって音楽は歌えるものではなく伝わるものだと思っています。
他にも「家族との愛」はもちろん、「恋人との愛」「恩師との愛」「仲間との愛」など、さまざまな「愛」の形が描かれていたと感じました。
これもネタバレなので多くは語れませんが、終盤の演出でさまざまなことが想像されて、そこもとても感動しました。
私の姉も弟もコーダ(姉と弟は聴者)で、少ししか手話はできないのですが、口の形を見ながら楽しく会話をしています。こうやって伝えるのもそれはそれでいいと私は思っています。
伝える手段に決まりはない。
これは、ろう者でもない、難聴でもない、障がいの有無関係なく一人の人間として言えることだと思います。
そういったことも感じさせてくれる、とても深く、だからこそ感動する映画でした。
ということで、『Coda コーダ あいのうた』おすすめです。
すでに気になっている方はもちろん、この記事を読んで少しでも気になったからは、絶対に観ておいた方がいいです。
騙されたと思って、ぜひ一度、DVDか動画配信サイトでご覧になってみてください!
そして、ぜひみなさんの感想を教えてください☺
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