こんにちは。
今回は、現役パラアスリートであり、当クラブの指導者でもある池田樹生コーチの石垣島合宿の様子をお届けします。
石垣島に到着したら、すぐに競技場へ向かい、早速トレーニング開始です。
上記の写真で樹生コーチが取り組んでいるのは、胸部の張りや腸腰筋を上手く機能させるためのトレーニングです。こういった、「走り」で使用する特定の筋肉をより機能的にするために、「走り」の動き以外から獲得を図っていきます。
別日、バンナ公園にて、坂を利用して練習しました。緩やかな坂を下って走ることで、速いスピードを自然と生み出します。その中でも平地で走る時と同じように身体を動かすトレーニングに取り組みました。
一本一本、トレーナーさんからフィードバックをもらい、意識と動きの微調整を行いながら走っていました。
今回の合宿中で印象的だったことは、樹生コーチと練習パートナー(パラアスリート)の二方が「獲得」と「損失」についての話を繰り返しなされていたことです。例えば、物理的に胸部の筋肉を少し張りながら走ることが現時点で理想であるとした時。では、いつもよりも胸部を張って走ればいいだろう。というような、単純なものではないらしいです。胸部を張れば、自然と腰が前に引っ張られ、腰がそりすぎてしまう。胸部を張れば、胸部のベストポジションを獲得することができますが、それと同時に腰が反り、腰のポジションが損失してしまうのです。
陸上競技では、このような「獲得」と「損失」が常に同時発生しています。私たちは「獲得」ばかりに目が向いてしまい、ついつい「損失」の存在を忘れてしまうものです。その「損失」に気づくことができなければ、何かを「獲得」しているはずのに、なぜ結果が良くならないのか?、と自身の現状に対して混乱や不安を抱いてしまいます。「損失」に気づかなければ、「獲得」したものが悪かったという誤った結論を導き、事態は余計に悪化するかもしれません。
また、「獲得」と「損失」は陸上競技のみならず、人間の発達において、常に発生している事象でもあります。人間は何かを「獲得」することを目的に動くものですから、「獲得」というものが見えやすく考えやすいものです。そして、「損失」については逆のことといえます。見えにくいもの、見えないものにも意識を向け、そして、考え行動することが、良く前に進める秘訣なのかもしれません。もしかしたら、「損失」することで「獲得」できるものもあるのかもしれません。
陸上競技を通して、物事を捉える様々な手法が学べて、とても面白いですね。
日々の練習で、各々の発見を楽しんでいきましょー。
(執筆:宮道)
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